未だにブードゥーと聞くと怪しい感じを受けるのですが、調べると実はそんなに怪しくなくて、逆に普通なのだけど認められていなかったためキリスト教の影に隠れて生き延びて1987年というつい最近に認められた、という悲運の宗教です。この映画もブードゥーを貶める運動の一環として作られたんじゃないかと思われます。
ある通りで女性の行方不明事件が発生しており、婚約者の家に行こうとしてドライブしていたがガス欠となり、あとから来た婚約者の知人に乗せてもらうも、行方不明になる瞬間に出くわしていた映画会社の脚本家が、婚約者とともにその謎を探る、という内容。
ブードゥーの扱いはともかく、映画としてはなかなか楽しめます。突っ込みどころが無いわけではないですが、70年近く前の映画をどうこう言っても仕方ないですしね。他の人なら笑ってしまうところを、ベラ・ルゴシが超真面目な顔で呪文を唱えるシーンは「これホントにできちゃうのでは」という感じでさすがという演技です。
1944年の映画ですが最後に「Calling 80,000,000 American MovieGores! Buy Saving War Stamps and Bonds on sale in this theatre!」って出て、あぁこれが戦争中という意味なのか、と分かってしまうのがなんかリアルで、こういうのは見せたくないけど、後世には歴史として残しておかないといかんですな。