crawl around the world

いろんな事を書こうと思っていましたが、アマゾンプライムの映画感想を書くコーナーになっています。メジャーな映画が挙がってこない?そう、永遠の夢追い人だから…

「誰も知らない」(Nobody Knows)はユーヤ ヤギラの独演場

誰も知らない

基本的に邦画はあまり見ない派なのですが、昔は町田康の出ていた「エンドレス・ワルツ」とかミニシアターで見てましたよ。何がきっかけでそうなっちゃったのかはわかりませんが、どうしても予算のない邦画だとドラマ・恋愛・ヤンキーなどが多く(その頃はまだアイドルばかりが出るわけではなかった)、洋画のバカバカしいけど派手なアクションとかに惹かれてそうなってしまったのかも。でも前から気になっていたこちらを見るのですよ。

アパートに住む明の家族は、母、兄弟4人の5人だった。母親は夜の仕事をしながら4人を育てていたが、貧困で家族を学校に通わせていなかった。そんな中、母親に好きな人ができたらしく、1ヶ月帰らないことがあり、お金を置いていったがギリギリの生活を強いられていた。そしてまた母親が帰ってこなくなり、連絡もつかなくなったとき、兄弟4人の漂流生活が始まった…という感じ。

今更あらすじがどうこうではないけど、12歳でこの目つきって何か持ってますよね。4人での生活も徐々に貧困がひどくなり、公園で水を汲むとか、もうキャンプですよね。でも悲惨さは感じない、というか、健気に生きてる、という感じを受けました。しかも住んでいる辺りと、母親の引っ越した住所(郵便物に書いてあったところが自分が昔住んでいたところに近かった)が妙にリアルさを感じて、あーあの辺ねー!なんて思いながらちょっと郷愁っぽさも感じてしまいました。ラストに号泣というわけではないのですが、さわやかというか健気というかそんな気持ちでいっぱいになりお腹いっぱいになりました。

ちょっと頑張って是枝監督の過去作品見ますよ!